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飲食店の営業許可の申請
飲食店の営業許可の申請
2017年4月25日
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飲食店の開業に伴い資金調達、物件取得、店舗工事など様々な準備を行うわけですが、忘れてはいけないのが「営業許可申請」です。どれだけ綿密なプランを立てていても、行政から正式に認められたお店であることが大前提。遅くとも店舗完成予定日の10日前までには申請をしましょう。
役所などへの申請
申請先、必要書類、流れについては各自治体により異なる場合がありますが、大抵は「営業許可申請書」「店舗図面」に加え、【食品衛生責任者】または【食品衛生管理者】養成講習会の「修了証書」が必要です。飲食店の営業には【食品衛生責任者】【食品衛生管理者】のどちらかの設置が法律で義務付けられています。営業所ごとに必ず1名、かつ専業である必要がありますので、あなた自身が取得するか、すでに取得している人を雇用しましょう。 【食品衛生管理者】は食品および添加物の加工を行う事業所に必須とされていますが、一般的な飲食店には必要ありません。どちらも取得していない場合、まずは【食品衛生責任者】の養成講習会を受講することをオススメします。
食品衛生責任者の取得
■取得条件(いずれかに該当する方)
- 調理師免許を取得している人
- 製菓衛生士を取得している人
- 各都道府県が実施する養成講座を受講し、修了している人
- 食品衛生監視員の資格を取得する要件を満たしている人
- 大学または短期大学で、栄養学、農芸化学などの食品衛生に関する学科を修了している人
- 食品衛生管理者、食鳥処理衛生管理者または船舶料理士を取得している人
- 上記の者と同等以上の知識を有すると知事が認めた人
■取得の流れ
- 各自治体や保健所等が主催している「食品衛生責任者養成講習会」に申し込みます。ほぼ毎月開催されていますが、定員オーバーで受けることができなくなる場合もあるので早めに申し込みを行いましょう。
- 「衛生法規」「公衆衛生学」「食品衛生学」についての講習を受けます。自治体にもよりますが、ほとんどが1日のみの講習です。講習の終わりに修了証書が授与され、営業許可を申請される際に必要となるので、大切に保管しておきましょう。
- 営業が始まってからも、食品衛生責任者には定期的な実務講習をすることが課せられています。推奨レベルか義務かは自治体により異なりますので、しっかりと確認しておきましょう。
尚、【飲食店営業許可】を取得したからといって、何でも自由に提供して良いというわけではありません。深夜0時以降にアルコール類を提供するには、それとは別に【深夜における種類提供飲食店営業開始届】という届出を出す必要があります。業態や提供するメニュー・サービスを役所に提示して確認しましょう。
営業許可を取得するまでの流れ
(1) 営業許可申請
事業計画書などの資料を提出し、申し込みを行いましょう。 店舗完成予定日の10日くらい前までに、店舗所在地を管轄する保健所へ提出します。
(2) 店舗検査の打ち合わせ
検査の際は営業者の立ち会いが必要となるので、日程の調整を行います。申請をしてすぐに店舗検査を行うわけではありません。役所のスケジュールによっては数日~数週間程度かかる場合もあるので、余裕を持って申請を行いましょう。(3) 店舗の確認調査
店舗基準をクリアしているか、店舗構造が申請の通りかを確認します。具体的には店舗周辺および調理場の衛生環境、排水構造や使用水などをチェックします。基準は各自治体により異なりますので、店舗工事の打ち合わせの段階でクリア出来ていることが望ましいでしょう。
(4) 営業許可証の交付
審査を通れば許可書の交付となります。※交付までには数日かかるので、計画的に行いましょう。