目次

1. 飲食店の成功に必須！コンセプト作りでおさえておきたい「５W２H」
2. 事業計画書の作成でおさえておきたい７つのポイント
3. 独立のために必要な「自己資金」とは
4. 金融機関から融資を受ける方法
5. 物件探しの時に考えておきたい飲食店の営業に有利な立地とは
6. 店舗デザインと施工業者選びでおさえておきたいポイントとは
7. 食材の仕入れルート４パターン、それぞれのメリットと使い分け
8. オープニングスタッフの募集と採用のポイント
9. 「いつから？どうやって？いくらで？」効果的な宣伝を考え、繁盛店を築く
10. 開業後、繁盛店になるためにやっておきたいこと

飲食店の独立・開業・経営は、コンセプト作りから始まります。 お店を開業するのは、手順をしっかり踏んでいけば可能です。しかし、大切なのは開業後、どうやって、どのようにお店を繁盛させていくかという経営戦略であることは言うまでもありません。数多くのライバル店がある中で消費者に選ばれるお店となり、ビジネスとして利益が出るよう、はじめにしっかりとコンセプトを作っておきましょう。

コンセプトの重要性

コンセプトという言葉を辞書で引くと、「概念」「意図」「構想」「テーマ」などが挙げられています。注意したいのが、飲食店におけるコンセプトとは、単なる漠然としたイメージではなく、具体的な経営プランであること。開店準備の段階では、資金を調達するために金融機関へ提出する事業計画書のベースになるものですし、店舗工事を行う施工会社との打ち合わせの時にも必要となります。また、開店後には消費者に向けてお店をアピールする材料となる、非常に重要なものです。

コンセプト作りに必要な「５W２H」

飲食店のコンセプト作りは、何を売るのか（WHAT）、何のために（WHY）、誰に（WHO）、いつ（WHEN）、どこで（WHERE）、どのように（HOW）、いくらで（HOW MUCH）の５W２Hを明確にしておきましょう。つまり、お客様にどのようにお店を利用してもらうのか、消費者の思考や行動を想定してコンセプトを作ってください。

コンセプトシートを準備し、項目ごとに書き出すとより分かりやすくなります。

■WHAT…何を売るのか？＝「業種」

一言で「飲食店」と言っても、ジャンルは様々です。和食、イタリアン、フレンチ、中華、ラーメンなど、お店でどんな料理を提供するかを決めます。あなたが最も得意とするジャンルにするのが良いでしょう。

■WHY…何のために？＝「利用動機」

消費者は、なぜあなたのお店を利用するのでしょう？日常の食事に、デートに、お祝い事に、歓送迎会などのパーティーに、お酒を楽しむ時に…など、お客様があなたの

お店を利用する動機を明確にしておきましょう。

■WHO…誰に？＝「ターゲットとなる客層」

ビジネスパーソン、地域住民、外国人観光客、男性または女性、年齢などどんなお客様に利用してもらいたいか、ターゲット層をイメージしましょう。

■WHEN…いつ？＝「営業時間、曜日」

営業時間、定休日を設定します。周辺情報やターゲット層の利用傾向、ピークとなる時間帯を予測することができます。

■WHERE…どのエリアに出店するのか？＝「立地」

住宅街、ビジネス街、商業エリア、都市型か郊外型かなど。お店の周辺がどんなエリアであるかを知ることは非常に重要です。気になるエリアがあれば積極的に足を運んでみましょう。

■HOW…どのように？＝「業態」

セルフサービスなのか、フルサービスなのか。料理をどのように提供するのか、またそれによってサービスレベルはどの程度必要とするのか、お店の基本スタイルです。レストラン、バル、居酒屋など、一般的に分類される業態を決めておきましょう。
例…「和食」×「バル」＝和バル、「中華」×「居酒屋」＝中華居酒屋など

■HOW MUCH…いくらで売るのか？＝「価格」

お店の“売り”となるメニュー、また一品ごとの価格や品数、アルコール提供の比率も出来る限り詳しく考え、客単価と売上高を予測しましょう。昼・夜の時間帯それぞれで設定すると、より具体的なプランが立てられます。

まとめ

ここで決めたコンセプトは、その後の開業計画に関わる重要なものです！また、単に内容を決めるだけでなく、「なぜそうしたいのか」という理由も明確にしておきましょう。 自分ひとりで決めるのが不安であれば、飲食店専門のコンサルタントに相談するのもひとつの手段です。客観的な意見も参考にしながら進めていきましょう。