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TOP食バンクマガジン  日本初「会員制焼鳥店」の『熊の焼鳥』2号店が北新地にOPEN!

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日本初「会員制焼鳥店」の『熊の焼鳥』2号店が北新地にOPEN!

日本初「会員制焼鳥店」の『熊の焼鳥』2号店が北新地にOPEN!

2019年3月26日
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『熊の焼鳥』は、日本で初めて会員制を導入した焼鳥店である。焼鳥屋といえば、気軽に立ち寄ってお酒を飲みながら串を堪能するカジュアルなイメージが強い。会員制で入店ハードルをあげてしまうのはいかがなものか。と、誰もが思うであろう疑問を見事に打ち破り、会員制でも連日予約で席が埋まり、今となっては数ヶ月先まで予約できない店として知られている。

会員数は10,000人を目標にしているそうで、現在約4,800人(2019年3月時点)を突破。満を持して、2号店をオープンすることになったそうだ。

運営を取り仕切るのは、株式会社プレミアム(本社:大阪市中央区安土町)。3月22日(金)、2号店となる会員制焼鳥店『熊の焼鳥 北新地店』をオープンした。天神橋筋六丁目の1号店で人気を確立した焼鳥や鳥刺しメニューはそのままに、北新地店では地域性に合わせて上質な空間を演出する。

熊の焼鳥が会員制にした理由とは?

1号店のオープンは2014年のこと。場所は天神橋筋六丁目で、日本で最も長い商店街の一角にある。商店街はたこ焼き屋や純喫茶、理髪店に接骨院…と生活に密着した様々な店舗が立ち並び、大阪らしい情緒に溢れているスポットと言えるだろう。飲食店も、比較的気軽に立ち寄れる雰囲気の店が多い中、『熊の焼鳥』だけは会員制度を採用している。その理由を、店主の熊脇稔康さんはこう話してくれた。

「オープンして数ヶ月くらい経った頃ですかね。本当にたくさん来てくれるようになって。せっかくお店に来てもらっても座ってもらえないことが増えたんです。それと天六と北新地って、実は距離としてはそんなに遠くないんですね。評判を聞きつけた北新地界隈のお客さんが増えて、雰囲気が少し入り混じったような印象でした。そこで、思い切って会員制にして『会費を払ってでも来てくれるお客さんのために』って、自分自身にプレッシャーをかけてスタートすることにしたんです」

当時の入会金は1,000円。約半年間かけて客に告知し、500人近くの会員を確保した。今回オープンした北新地店でも、半年間は非会員でなくても予約可能。10月以降は完全会員制とする予定だ。

店舗入り口にある熊のキャラクターイラストが目印。会員専用のカードキー、もしくは指紋認証で入店する。会員のランクは一般、ゴールド、ブラック、K/ブラック、バナジウムの5種類。来店頻度などによってランクが異なり、それぞれ受けられる特典も異なる。ブラック会員は入会金15,000円で、北新地店はもちろん天六、また4月にオープン予定の京都店の3店舗で有効。9月末までは”ビギナー入会”も可能(入会した店舗のみ有効)で、入会金は3,000円。10月以降は10,000円となる。

1階はカウンター8席。カウンター正面には香川県産の大きな庵治石(あじいし)があしらわれている。2階は半個室のボックス席で、内装費は約1億円。北新地らしい上質な空間を演出している…と思いきや、トイレットペーパーの柄やメニュー表など、店内のあちらこちらに熊のキャラクターイラストが。ラグジュアリーさとポップさが入り混じる、ちょっと不思議な店だ。

常識破り&掟破りのラインナップがずらり!

『熊の焼鳥』の人気、それは紛れもなく「美味しさ」にある。同店にしかないであろうメニューが「鳥刺し25種盛り」(6,500円)だ。鳥刺しといえばササミやムネなど比較的血液の少ない部位を提供するのが一般的だが、『熊の焼鳥』では心臓、ハツモト、ハラミ、ズリ、手羽先のえんがわ、こしの皮、トサカなどの希少部位、しかも”つくね”まで刺身で登場する。しかも、木箱にずらっと並んで、提供時は蓋もされている。

「2,800円のおまかせ7串コースがベーシックですけど、鳥刺しも食べたい人ってかなり多いと思うので。このメニューにはこだわっています」と、熊脇さん。

素材は、朝締めの大山鶏。丸の状態で仕入れ、内臓を外して店内で切り分ける。血の多い部位・心臓ですらまったく臭みがなく、加工技術は確かだ。それぞれの食感や味わいを確認しながら食べてもらいたい。

またもう一つの目玉メニューが、「日本一高い熊のたまごかけご飯」(10,000円)。1号店でも人気だった「究極のTKG」の進化版で、北新地限定で提供する。約10万円のビンテージの器に盛った白ご飯の上に乗っているのは生の玉ひも。指でつまんで持ち上げ、焼鳥専用のフォーク”チキナー”の先で穴をあけると、トロリと黄身が流れ出す。雲丹、イクラ、キャビア、からすみ、トリュフをお好みでトッピングする濃厚かつ贅沢極まりない禁断の味わいだ。

鳥刺しにしても、たまごかけご飯にしても、とにかく常識破りのメニューが並ぶ。中には「世界一おいしいジュース」(1,800円)と、気になるドリンクも。「森伊蔵(1,300円)よりも高いんですね」と聞くと、熊脇さんは「そういえばそうやね、ほんまやね(笑)」と笑う。ただ、生中が1杯600円、ソフトドリンク500円など、すべてが高いわけではない。

焼鳥に自信あり!必食の価値ある串ばかり

「僕は15歳の時から焼鳥屋さんで働いてきました。『熊の焼鳥』をオープンして、お客さんが串を口に入れた瞬間の、あの表情が本当に嬉しくて。みなさん本当に感動してくれるんです。めちゃくちゃこだわってるんで、自信あります」

メインメニューの串は、熊脇さんが25年かけて修行し、オープンしてなんと3ヶ月でたどり着いた完成形とのこと。”ねぎま”は焼くときに、串の間に皮も置いて一緒に焼く。すると皮の焼ける香りがねぎまに移り、表面は香ばしく、中の肉はふわっと柔らかい。均一に火が通るように綺麗に整えられた串打ちにもこだわりが光る。聞けば、スタッフ全員がこの串打ちをマスターしているそう。

鳥刺し25種盛りにも登場した”つくね”は、もちろん串でも提供する。よく見ると、3つの内2つがタレで、1つが塩だ。

「どちらも食べたい人には最高だと思って。女性が特に喜んでくれます」

1本の串の中で味付けを変えるのは正直手間だ、と熊脇さんは笑うが、それでも客が喜ぶことにとことんこだわる。歯ごたえも「日本一柔らかいんじゃないかなぁ。串に刺せるギリギリ」と胸を張るほど、ふわふわで生の食感に近い。つくねのイメージを大きく覆す1本だ。

「1本1本、心を込められる」ようにと、焼き台は意外にも狭くて小さい。若干23歳の店長が焼き場に立ち『熊の焼鳥 北新地店』をリードする。すべての串に高度なテクニックが垣間見れるが、店長自身はたった1ヶ月間の研修でその技術を習得したそうだ。既存店の味を継承しつつ、北新地独自のメニューも生み出していく。また、ハワイへの出店や別業態の企画もあり、今後の展開がますます気になる店だ。

『熊の焼鳥 北新地店』店舗情報

住所:大阪市北区曽根崎新地1-6-2 エスパス北新地5 1・2F
電話番号:06-4797-6491
営業時間:17時〜23時
定休日:無し
席数:24席(1F=カウンター:8席、2F=個室:8席/4席/4席)
客単価:約8,000円

※本稿に記載した価格は2019年3月時点での情報です。価格はすべて税抜き表記

取材・執筆・撮影:あかざしょうこ

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