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TOP食バンクマガジン  【潜入レポート】2019年ポメリー・ソムリエコンクール決勝

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【潜入レポート】2019年ポメリー・ソムリエコンクール決勝

【潜入レポート】2019年ポメリー・ソムリエコンクール決勝

2019年6月4日
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フランスを代表するシャンパーニュのメゾン、ヴランケン ポメリー ジャパン株式会社(本社・東京都千代田区・CEO・師井 研)、以下VPJ)は2019年5月22日、「ポメリー・ソムリエコンクール 2019」決勝戦を東京會舘にて開催し、近藤 佑哉さん(銀座レカン)が優勝しました。

同コンクールは、これまで「ポメリー スカラシップソムリエコンテスト」「キュヴェルイーズ ポメリーソムリエコンテスト」として、合計15回開催されてきたコンテストから生まれ変わり、シャンパーニュをはじめとする世界のスパークリングワインに特化したコンクールとして、2017年より新たにスタートしたもの。

ソムリエとしてのテイスティング能力はもちろん、表現力、提案力、サービス技能などの総合的な能力が問われる厳しい審査を経て選ばれた優勝者には、賞金100万円およびディプロマ、ポメリー キュヴェ ルイーズ 6リットルが授与されるほか、ヴランケン ポメリー モノポール社による全面的支援のもと、フランスでのメゾン研修、レストラン研修などを受けられます。また、アンバサダーとして、1年間さまざまなイベントに登場して、ポメリーの魅力をアピールします。

5月22日に日比谷・東京會舘で開催された公開決勝に行ってきました。一流ソムリエたちの熱戦の様子をレポートします。

公開決勝は4つの課題で審査

4月15日(月)に、東京・大阪で同時開催された同コンクールの予選には69名が応募し、上位12名がこの日の決勝に進出しました。午前中に行われた準決勝では筆記試験、テイスティングおよびサービス技能を競い、上位5名のファイナリストが午後の決勝戦に臨みました。決勝はいったいどんな戦いになるのでしょうか。

今回は審査委員長に日本ソムリエ協会常務理事の森 覚さん、審査委員には同副会長の石田 博さん、前回の優勝者でもある同常務理事の野坂 昭彦さん、岩田 渉さんなど錚々たるトップソムリエの面々が並びます。特別審査員として、ヴランケン ポメリー社の最高醸造責任者、Clement Pieriotさんと女優のクララ・ボダンさんが登壇。会場がひときわ華やかになりました。

準決勝を突破した5名のファイナリストが、午後の公開決勝へ臨みます。 ファイナリストは以下の5名。(敬称略)

池田 大輝(マンダリンオリエンタル)
吉原 隆行(レストラン 花の木)
近藤 佑哉(銀座レカン)
谷川 雄作((株)ティエリー・マルクス・ジャパン)
岡村 敏道(ザ・リッツカールトン大阪)

課題1はテイスティング。
8種類の異なる種類のスパークリングドリンクをブラインドテイスティングし、国もしくは生産地、製法、銘柄、原料(可能であれば種類)をそれぞれ答えるというもの。制限時間は3分。言語は日本語です。

これはかなりの難問で、出場者の顔がみるみる険しくなりました…。3分間で全問回答できた方はいなかったようです。

課題2はプレゼンです。
自分が客単価4000円の店が全国30店舗あるビストロチェーンの統括ソムリエであると仮定して、オーナーに「ポメリー・ブリュット・ロワイヤル」を使って売り上げ促進するプレゼンテーションをするもの。制限時間は4分、言語は日本語です。

ここではポメリー・ブリュット・ロワイヤルの魅力をどこまで語れるかを軸に、ポメリーを売ることで、売り上げ、イメージ、顧客満足度がこれだけ上がりますよと、メリットと戦略を提示して、オーナーを説得できるかどうかのプレゼン力が求められます。今回のコンクールではポメリーのアンバサダーとして適任かどうかも求められます。

季節食材を生かしたフードとのペアリングを提案する方、今年10月の消費税増税のトピックを出し、今が購入のチャンスであるとアピールする方、一人当たりのグラス単価を出してキャンペーンを提案される方。出場者個々のキャラクターが浮き彫りになります。

ソムリエというとテイスティングの能力がクローズアップされがちですが、プロのソムリエは数値管理をして店の売り上げに貢献するという大切な役割があるんだなと改めて気づかされます。

課題3は、接客サービスです。
テーブルに着席しているポメリー最高醸造責任者、Clement Pieriot様にご要望を伺い、サービスを行うもの。接待役として、クララさんが座っています。言語は外国語で、時間は5分間。これは緊張しますね。

接待役のクララさんに英語でご要望を伺います。まずはシャンパーニュを抜栓し、サーヴします。皆さんさすが、流れるような動き。置かれているワゴンを動かし、目の前で抜栓する方も。第3位に入賞された谷川さんは、「本来は(接待なので)クレマン氏からお注ぎするべきですが、レディーファーストということで、こちらからでもよろしいでしょうか?」と、一言確認をとって、クララさんからサーヴするという落ち着いた気遣いが印象的でした。

さらなる要望として、クレマン氏はロゼがお好みだから、おすすめのロゼをサーブしてほしいと。どれを選べばいいのでしょうか? おすすめの理由を伝え、グラスを選んで抜栓。じつは用意された3本の中に、ヴランケン ポメリー社の所有するブランドがあり、同社の最高醸造責任者を接待する上で、この1本を選ぶかどうか? というところも審査基準になっていました。

課題4はワインリスト。
渡されたフランス料理のメニューとワインリストを見比べ、1品ずつ合うシャンパーニュを提案します。言語は外国語です。

フランス語のメニューが読めることはもちろん、料理の特徴を的確にとらえて、ぴったりのシャンパーニュを組み合わせ、さらにおすすめする理由を交えて提案しなくてはなりませんから、これも高度な知識が求められます。コースが進むにつれて軽い味わいのものからしっかりした味わいになるような順番でシャンパーニュを選んでいるかどうかも審査対象になっています。

ワインリストは4つのカテゴリーに分けられ、ソムリエが知っているべきメゾンの銘柄のシャンパーニュがオンリストされています。じつはここにもトラップが仕掛けられており、いくつかのシャンパーニュはカテゴリーや名称、ヴィンテージなど、わざと間違えて記載されています。ここにもヴランケン ポメリー社の「キュヴェ・ルイーズ」が載っているので、見逃さずに選び、メインの魚料理に合わせて提案されている方がほとんど。お見事です。ここでは谷川さんが高得点を出されていました。

ハイレベルな戦いの結果は?

いよいよ結果発表ですが、その前に課題1のテイスティングの答えが発表されました。なんと!シャンパーニュは1本も入っていません。さらに1つ目はノンアルコールスパークリングワイン「1688」のロゼ。岡村さんただ一人が銘柄まで当てていらっしゃいました。さすがです! 2つ目は長野産のふじを使った瓶内二次発酵シードル、多くの出場者が苦戦した3つ目は、最近注目のペットナット(ペティアン・ナチュレル)という製法で造られたアメリカ・オレゴン州のピノ・ノワールでした。これは難問。

全体の講評のあと、審査委員長の森さんから優勝者が発表されました。
優勝は銀座レカンの近藤佑哉さん。

準優勝はマンダリンオリエンタル東京の池田大輝さん。

第3位は(株)ティエリー・マルクス・ジャパンの谷川雄作さん。

優勝された近藤さんにお話を聞きました。
近藤さんはファイナリストの中で最年少の29歳。大学時代からワインを始めとしたお酒に興味をもち、卒業後は銀座レカンでソムリエとして勤務するかたわら、第6回JSAソムリエ・スカラシップ シャブリ杯シャブリ賞を受賞されています。「課題1のテイスティングは本当に難しかったです。自分がここまで来られたのは、指導してくださった上司や先輩方のおかげ。人に恵まれたことを感謝しています」と謙虚な姿勢。

近藤さんがソムリエ試験に受かったのは平成28年とのこと、まだ3年とは信じられません。ポメリーに関する知識と時事ネタを取り入れた説得力あるプレゼンと、サービスでの落ち着き、感じのよさが印象的で、レストランでこの人にサービスされたら安心だな、と思わせる雰囲気がありました。

ファイナリスト5名を囲んだ記念撮影。近藤さんによれば、他の出場者同士が皆仲よくなり、控え室もピリピリした雰囲気がなく、和やかだったとのこと。さすが、コミュニケーション能力の高いトップソムリエの方々です。誰が優勝してもおかしくないと思わせる、ハイレベルな戦いでした。

コンクールを終えて

ソムリエコンクールというと、テイスティング能力や優雅なサービス技能を競うので、淡々と進んでいくようなイメージがあったのですが、実際に審査を目の当たりにすると、出場者の緊張や熱意がまっすぐに伝わり、一瞬も目が離せませんでした。

じつはソムリエコンクールの出題には、毎回なんらかの“トラップ(罠)”が仕掛けられています。予想外のトラップに対して臨機応変に対応できるかどうかも審査のポイントになります。サービスは一瞬一瞬が勝負。機転やアドリブをきかせながらも、お客さまの要望に応え、心地よい時間を過ごしていただくのがソムリエの任務。ワインの銘柄を当てることよりも、総合的な「人間力」が求められるのだなと実感しました。

2020年はオリンピックも開催され、外国人観光客がますます増える日本。世界各国から訪れるゲストの多様なニーズに応えなくてはなりません。日本の未来を担うソムリエの皆さんの果たす役割は大きいです。コンクールを機に新たな課題を発見し、いっそうブラッシュアップされることを願います。

取材・執筆・撮影:糸田麻里子
(一部写真:ポメリー・ソムリエコンクール2019運営事務局より提供)

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